立春を控えた2月1日、兵庫県明石市立高齢者大学校あかねが丘学園のスキルアップ講座の一つとして、「季語かるたで遊ぼう」を、初田幸代さんと私 和田始子が実施させていただきました。
あかねが丘学園は、教養の向上、生きがいの創造、地域活動への参加、地域活動の指導者としての資質向上をねらいとして、明石市にお住いの60歳以上の方々が週1回通い、3年間学ぶ生涯学習の場です。学業以外にも、学生自治会、ボランティア活動、クラブ活動、学校行事も盛んで、志を同じくする受講生の皆さんが充実した学生生活を送られています。
「季語かるたで遊ぼう」は1年生~3年生、また卒業生の方も参加できるスキルアップ講座の一つとして開講させていただき、14名の学生さんにご参加いただきました。「俳句」の講座ということで、「ちょっと難しそう」と不安げな方もいらっしゃいましたが、教室に入って4人で1グループの席に着くと、「あなたは何回生?」「あ~〇〇さんと一緒の学年ね。」などと和気藹々とした雰囲気になり、和やかな講座のスタートとなりました。
まずは「俳句の型」、有季定型のお話をし、明石や瀬戸内海にちなんだ俳句を紹介しました。明石の春といえば「いかなごの釘煮」が有名ということで、「いかなご」の俳句も取り上げました。
その後は、童心に返って季語かるたで遊んでいただきました。一句一句の説明に、「へぇ~」「なるほどね~」などと素直に反応してくださり、私もみなさんとの会話を楽しみながらのかるた取りになりました。
休憩を挟み、今度は実作です。日課のお散歩、ご主人との旅行のこと、最近出かけた出来事など、思い思いに素直で素敵な句を次々に詠んでくださり、最後にすべてを鑑賞してあっという間の2時間が過ぎました。
あかねが丘学園は活気に溢れ、何かを学ぼうとしていらっしゃる皆さんはとても若々しく、とても清々しい気持ちになりました。
秋まつり笛やたいこや波の音 C・Uさん
山歩きかれ葉の音のかろやかに C・Kさん
木枯しや深紅のバラに立ち止まる N・Sさん
木枯しに里隠れゆく路傍かな Y・Tさん
かまどねこ父絵本よむおさなき日 S・Aさん
柚子湯風呂湯上りの人色気だす F・Fさん
冴ゆる月波間にゆれる黒い影 T・Sさん
波の音サービスエリアの冬夜明け K・Kさん
季語さがすことばぶつぶつ春隣 M・Mさん
黄水仙淡路の波の音やさし M・Tさん
駅前の流れ解散よひのはる K・Kさん
明石のり作って笑顔恵方巻き H・Aさん
いかなごのあわじを引いて小舟かな T・Hさん
歌留多とり和気あいあいと古稀の友 J・Tさん