「トコトコ季語かるたであそうぼう!」 in 滑川

7月31日(金)・8月1日(土) 富山県滑川市にある滑川子ども図書館(市民交流プラザ内)に於いて、ワークショップ「〝トコトコ季語″かるたであそぼう」をさせていただきました。

子ども図書館は今年3月にオープンしたばかり。靴を脱いで上がるスペースに、子どもの目線で本が並べられ、子どもが自分で本を選ぶことができます。エントランス部分の飾りつけも全て子ども目線。この日は夏祭の飾りと七夕飾りがされていました。

かわいい椅子やテーブルも豊富にあり、ゆっくり本を選んだり、そこで本を読むことができます。

 

 

 そんなとっても素敵な図書館で、2日間3つのワークショップをさせていただきました!

 1日目の午前中は。30人の元気のいい小学生のみなさん!

1年生から5年生までのみんなとかるた遊びをし、俳句づくりをしました。

まずは「5・7・5」という音数と、「季語」が入るという俳句のルールのお話。「夏と言えば?」「プール」「ひまわり」「すいか」、「秋と言えば?」「もみじ」「きのこ」「さんま」などと、すぐに元気のいい声が返ってきました。そこで春夏秋冬の山を表す「山笑う」「山滴る」「山粧う」「山眠る」という季語と、「風光る」「風薫る」という春と夏の風を表す季語を紹介しました。冬の山のお話をすると「雪景色の立山」との声が。滑川の子どもたちにとって冬の山は、立山の雪景色なんですね。

季語のお話の後は季語かるた。みんなすぐに俳句のリズムに慣れ、俳句の中から季語を探しますあちこちで元気のいい「はい!」という声が聞こえました。 そして次はいよいよ俳句づくりです。「俳句をつくりましょう!」というと「え~」なんて言っていましたが、「好きな季節から好きなものや好きなことを考えて・・・」というと、みんなどんどん出来ちゃいました!

【1年生】

ゆきだるまゆきをころころころがして:あおい     あきがきたとんぼがとんできれいだな:ゆうと

きれいだなよぞらにひかるなつはなび:やまと     さくらちりはなびらきれいはなふぶき:いちご

はるくればことりがないてかぜかおる:りお        なるかせにきぎがゆられてすずしいな:しおり

あついなつちりんとなったふうりんが:みやび      あつまってみんななかよく花火した:も朱乃

【2年生】

ゆきがふるみんなとつくるゆきだるま:ともみ  ゆきがふるどうぶつたちはいなくなる:ゆづき

山わらうみんながねると山もねる  :まさと  なつがきた花火がきれいだなつやすみ:ほのか

雪だるまだれがつくったかわいいな :ももこ  うれしいなはなびがあがるうみのうえ:みゆ

なつのよるにわのむしたちえんそう会:ひとみ  やまわらうみみにはばたくなきごえも:みらの

なつやすみプールはいつもつめたいな:りょう  はるのやまわらっていまはなにしてる:たいち

プールでねおおさわぎしてたのしいな:まりな  なつやすみプールでみんなおおさわぎ:せいや

なつやすみしゅくだいいっぱいがんばろう:たけとき  

ふゆくればストーブだしてあったまる:みゆ

3年生】

花火見て思い出かんじなつかしや:ののか    七夕におねがい書いてかなうかな  :あかり

さくらの木花びらちって花ふぶき:さくら    なつやすみプールはいっておおわらい:ゆうた

ふゆの山みんながねると山もねる:まさみ    うみのうえはなびドカーンはなびちる:ひいろ

ともだちとはなびをやってたのしいな:はるき

【4年生】                  【5年生】

なつきたらうみもプールもたのしいな:れん   雪つもる真っ白な道見わたして :しおん

 

かるたが盛り上がり、俳句を作る時間が短かったのですが、みんなあっという間に俳句も完成!

みんな「楽しかった~」と言ってくれて、あっという間の80分でした。

 

1日目の午後は小学校・中学校の先生方向けの俳句指導の講座。先生方にも子どもたちと同じようにかるた遊びをしていただき、俳句のリズムと季語の感覚を掴んでいただきながら、俳句の解説と指導のポイントをお話しさせていただきました。その後は先生方も一句!高学年・中学生に対応できるよう、簡単な句会も体験していただきました。

 

ゆめはこぶ父そっくりのサンタさん         ひまわりのかげにかくれてひとやすみ   

わらいごえひびくわのなかゆきだるま        夏休み1-2-3-4 五六人      

夏休み心おどって鼻歌が              鉛筆の転がつたまま夏の昼      

かきごおり母と半分涼しいね            ゆらゆらと水に花咲く大花火        泣きじゃくる花火の音に母笑う           早起きしコンクリートに打水す

 

 

翌日は、幼稚園・保育園の年少さんから小学4年生までの子どもたちのワークショップ。 「山笑う」の絵札であるピンクのお山の絵を見せて、「これはいつの季節のお山かな?」と尋ねると、すぐに「はる~!」と元気よく答えてくれました。その調子で夏のお山、秋のお山、冬のお山も確認し、早速かるた遊びスタート。小さい子はママと一緒に頑張りました。その後はちびっ子もやっぱり俳句づくり。「俳句をつくってみましょう!」という呼びかけに、一番元気にお返事をしてくれたのは一番小さい女の子でした! もちろん他の子どもたちも鉛筆を持って用紙に向かいます。「好きな季節は・・・」「好きなものは・・・」一生懸命考えてくれました。

 

ゆきだるまころころころんつくったよ  年 少 こはる

かきごおりぶるーはわいであおいくち  年 中 ゆう

かきごおりキラキラきれいぶどうあじ  年 長 しほ

ぶどうすきみんなでたべるとおいしいね 年 長 ゆうな

さくらだねいちねんせいだがんばろう  1年生 まり

ふろあがりあいすくりいむおいしいな  1年生 あいと

ひまわりとせいくらべしてみようかな  1年生 あやと

こうえんのちいさいもみじきれいだね  1年生 ゆず

おとうさんともみじふるやまむしさがし 2年生 あやの

あきになるもみじぱらぱらカーペット  4年生 麻依

 

 

靴を脱いであがる「こうりゅうひろば」と、可愛い机といすがある「たもくてきひろば」。子ども図書館の中のとても居心地のいい場所で、2日間に渡ってさせていただいたワークショップ。たくさんの子どもたちの笑顔と可愛い俳句に出会えました。