季語のたのしみ① 月代

久しぶりのブログです!

 

秋もすっかり深まってまいりました。

秋といえば「月」。

10月8日の皆既月食はご覧になりましたか?

私は娘と近所の公園で楽しみました。

秋風の爽やかな秋の夜。虫の声を聴きながら、久しぶりの天体ショー。

美しい満月から、刻一刻と闇に消えてゆく月。

うっすらと赤黒く残った月は、少し不気味で、情報のなかった昔の人は、

さぞ怖かったことでしょう。

私の周りでは、皆既月食の前後、突然体調崩した人が多数。

季節の変わり目でもありましたが、この皆既月食の魔力だったのかも?

 

さて、前置きが長くなりました。

これから、少しずつ季節のことば、季語のご紹介をして行きたいと思います。

 

今日ご紹介する季語は、「月代(つきしろ)」

あまり聞き慣れない言葉ですが、「月が出ようとして東の空がしだいに白みを増し、明るんでくる様子」を指す言葉です。そこには、月とともに暮らしてきた、日本人の感性が凝縮され、月の出を待つ静かな心持ちがあります。

 

月代や升にあふるる大吟醸(つきしろやますにあふるるだいぎんじょう)  輝美

 

月の出を待ちながら、升にたっぷり大吟醸(日本酒)が注がれました。間もなく差し込むであろう月の光、なみなみと注がれたお酒の香りや透明感。期待感いっぱいの瞬間を切り取っています。